橋爪 大三郎 著、洋泉社、¥720+税
2003.11.21 初版
なぜ安保世代、団塊の世代は彼の思想に魅せられたのか?
彼が貫いた思想の原則とはどこからくるのか?
その誠実さゆえに「代償」としなくてはならなかったものはなにか?
その思想にはどんな意義があり、私たちはなにを受け継げばよいのか?
大いなる影響と敬意を認めつつも、新たな思想の展開を試みる橋爪大三郎による、
二一世紀に向けたスリリングな挑戦。
- 目次
- 第1章 吉本隆明とはどんな思想家なのか
- 1 吉本隆明の全体像とその時代を考える
- 2 「近代という自由」と吉本思想
- 第2章 吉本隆明の仕事を読んでみる
- 1 『擬制の終焉』が最初の転機だった
- 2 『共同幻想論』の独創性はどこにあるのか
- 3 『言語にとって美とはなにか』には、フランス現代思想と同時代性がある
- 4 『心的現象論』はなぜ未完なのか
- 5 吉本思想、八〇年代以降の仕事について
- 第3章 吉本隆明はどう闘ってきたのか
- 1 「反核運動」への批判は、冷静な世界分析に立ってなされていた
- 2 マスメディアの犯罪報道に対し、吉本隆明は原則を貫いてきた
- 3 『超「戦争論」』で見据えているものはなにか
- 4 橋爪戦争論の立場から
- 第4章 吉本思想と橋爪社会学と
- 1 私の社会学と吉本隆明
- 2 社会学とは何だろうか
- 付録 吉本隆明はメディアである(一九八六)