橋爪 大三郎 著、洋泉社、定価819円(本体780円+税)
2008.5.8 初版
二十一世紀の環境危機は、これまでの公害や環境問題とはわけが違う。
公害は有害物質が排出され被害が生じる問題だから、有害物質を出さないようにすれば解決できた。
だが、地球環境の危機は、地球が暖まるという問題だ。
エネルギーを消費する限り、熱が発生し、炭酸ガスなど温室効果ガスのせいで、大気圏に蓄積していく。
これを防ぐ唯一の方法は、炭酸ガスの排出を大幅にカット以外にはない。
不平等条約である「京都議定書」の失敗を繰り言のように並べるのではなく、
省エネ大国・日本だからこそできる「炭素税」「炭素隔離技術」のプランを大胆に提言し
日本初の国際標準こそ日本のビジネスチャンスを広げる道であることを明らかにする。
- 目次
- 第一章◆ポスト京都議定書の戦略を構築せよ
- 第二章◆グリーン・ジャパンに舵を切れ
- 第三章◆「炭素会計」が、温暖化対策の切り札だ
- 第四章◆温暖化の国際戦略はこれだ
- 第五章◆「低炭素文明」建設には日中の協力が必要だ